TOP FUTURE
KIZASHI
AI時代、今あるものは何に変わるのか
今日の日本経済新聞に、ユニクロが国内の旗艦店を増やし、AI時代を見据えて店舗の役割を見直しているという記事が掲載されていた。
その中で僕が一番面白いと思ったのは、店舗を増やすとか、旗艦店をどうするとか、そういう話そのものではなかった。
新しい時代に合わせて、今あるものの意味をもう一度考え直していること。
ここだった。
「何がなくなるか」ばかり考えてしまう
新しいテクノロジーが出てくると、僕たちはすぐに、
- 「この仕事はなくなる」
- 「店舗はいらなくなる」
- 「営業はいらなくなる」
- 「AIに仕事を奪われる」
みたいな話をしがちだ。
もちろん、本当になくなる仕事やサービスもあると思う。
でも冷静に考えると、テクノロジーというものは、本来かなりの部分で今の生活や仕事を良くするために生まれている。
インターネットもそうだったし、スマートフォンもそうだった。
そして今はAIがある。
だから本当に考えなければいけないのは、
「AIによって何がなくなるのか」ではなく、「AIが、今あるものをどう変えていくのか」。
ここには、かなり大きな差があると思う。
なくなるのではなく、役割が変わる
例えば店舗。
ネットで簡単に商品を買えるようになれば、「商品を買うためだけの場所」としての店舗の価値は当然小さくなる。
でも、それで店舗そのものが必要なくなるとは限らない。
買う場所としての役割が小さくなるなら、ブランドを知る場所、好きになる場所、実際に触れて何かを感じる場所として考え直せばいい。
これは単なる改善とは少し違う。
役割そのものを再定義するということだと思う。
新しいテクノロジーを使って何か新しいことを始めることももちろん大切だ。
でも、その前に、
「今あるものは、この時代に何のために存在するのか」
を考え直す。
この記事を読んでいて、その姿勢がとても印象に残った。
求人広告も、今のままではなくなるかもしれない
そしてこの記事を読みながら、僕たちの事業の一つである採用ブランディング事業について考えてみた。
AIがもっと進化すれば、求人広告というものも今とはかなり違う存在になるかもしれない。
これまでは求人媒体を開いて、募集されている会社を探し、仕事内容や給与を読んで応募することが一般的だった。
でもAIが、自分に合いそうな会社を探し、その会社のホームページやSNS、社員の記事、経営者の発信まで集めて整理してくれるようになったらどうだろう。
企業が求人広告の中だけで自分たちを説明する意味は、今より小さくなる。
そうなると企業に必要なのは、「求人広告をうまく作る力」ではなく、
普段から自分たちが何者なのかを発信しておく力
なのかもしれない。
AIが進むほど、リアルの意味も変わる
さらにテクノロジーが進めば、説明会やインターンに参加しなくても、会社の仕事や人、考え方、雰囲気まである程度体感できるようになるかもしれない。
そのとき、リアルの採用活動も変わる。
会社説明を聞くために人が集まるのではなく、
- 「この会社、ちょっと面白そうだな」
- 「どんな人が働いているんだろう」
- 「一度この人たちに会ってみたいな」
と思った人が、応募する前に会社へ会いに来る。
そんな採用が普通になる可能性だってある。
AIによってリアルがなくなるのではない。
AIによって、リアルでなければならない理由が、もっと明確になる。
これも一つの再定義だと思う。
「何を再定義できるか」を考える
そう考えると、新しいテクノロジーが出てくることは、それほど怖いことではない気がする。
むしろ、自分たちが当たり前だと思っていた仕事を問い直すチャンスなのかもしれない。
AIが出てきたからAI事業を始める。
AIツールを導入する。
もちろん、それも必要だと思う。
でも経営者として本当に考えなければならないのは、その一歩手前なのだと思う。
この技術によって、自分たちの仕事は何に変わるのか。
今まで当たり前だったものを、どう定義し直せるのか。
新しい技術を見るたびに、
「何がなくなるんだろう」
と考えるのではなく、
「何を再定義できるだろう」
と考えられる経営者でいたい。


